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ヤギに馬鹿にされた、フランス・ノルマンディ紀行Ⅳ [travel]

また来たよ、このおばさん。第一章にも記述しましたが、ここのフランスの田舎には沢山の動物がいました。

講習会二日目のレッスンの後に、このにゃんこを見つけた時は、もうとっても嬉しくて駆け寄って一緒に遊んでもらいました。この子がまた、うちのごまとは違って人に慣れてて親しみやすい子だったので、私はさらに上機嫌。10日間ずっと、私たちのオアシスでした。
夜は、ぽつんと一人座って誰かを待っているようで、私もそれにお供させてもらい、夜な夜な話をしてたんですが・・。
なんとなく表情が寂しそうな子でした。

ごはんくれ~

この角度から撮って。この白いにゃんは、山の中からいきなりひょんと現れた子。野生のくせして警戒心なんてこれっぽっちもなく、ずっとゴロゴロいって足に絡み付いてきました。

食堂への行き帰りの山道で遭遇し、その後一回しか会えませんでしたが、この毛の綺麗さに目を奪われました。
それにしてもこの子は、見かけがなんとなくフランスの貴公子っぽい感じだにゃ・・。
ちょっくら出かけてくるわ。こいつこいつ→

牛柄のヤギというのは、こいつのことなのですが、こいつがとんだハプニングをしでかしましてね、って私たちが悪いんですが。

ヤギ三匹が河を挟んだ向こう岸にいたんです。私たちはいつか向こうに行ってヤギと戯れたいと思っていたのですが、とうとう講習会最終日にそこに行くための橋を見つけたのです!私はピアニスト・さやかちゃんと一緒に行ってみることにしました。
橋を渡って階段を下りたら、向こうの方にいたヤギ三匹が「メェーメェー」いいながら、すごい駆け足で寄ってきました。が、ヤギだとわかっていても、見た目は牛。そして角も生えてる。これは勢いで刺されるかもしれない、と不安になり「ギャー!」と逃げまくりました。ヤギに追っかけられる形です。闘牛士の気分を少し味わったような気がします。

とりあえず、危害を与えるようなやつらではないなというのがわかり、写真を撮ったりしていたのですが、そのうち一匹が橋の方へ近づいていって、橋につながる階段を、トットッ・・と軽快に渡って行きました。(写真参照)まさかヤギが階段を上れるとは思っていなかったので、「わーすごい!」と言っていた矢先、トットッ・・とさら上まで上がり、ススーと橋を渡り、私たちが開けっ放しにしていた扉を抜け人間の島へ行っちゃった。。私とさやかちゃんは、「・・これってやばいかも?」と青ざめ、やつを追っかけました。他のヤギも出ないようにちゃんと扉を閉めて・・。

のん気に人間の島の草をムシャムシャ食べてる逃げたやつ。それもそうだろうな、ヤギの島の草はもう食べつくされ殆ど茶色。かわいそうに。しかしヤギって草食だっけな?・・って感心してる場合でもなく、そういうやつを見て、ヤギの島のもう二匹のヤギがやつに向かって大声で叫んでいました

「ン゛メ゛ェ~ン゛メ゛ェーー!!!!!」

ヤギってこんなに大声出せるんだぁ。。って感心してる場合じゃないんだけど、それくらい大声で叫んでいて、「早く戻ってこーい!そっちは危ないぞー!」とでも言っているんだろうな。もしくは、「俺も食いたい~!」かな。そのヤギの大声に気づいて色々な人が外に出てきて係りの人も出てきた。「ああ、出ちゃったんだ。パンででも釣ってみたら?」と余裕。なるほど。逃げたやつは、確信犯なんだな・・。
カフェに走り美味しいフランスパンをもらい、ヤギを釣ろうとするが、やつはやっぱり草に目がいく。二人であの手この手(四股を踏んだ状態でカニ歩き)でヤギを追い詰めるが、やつも運動神経が良く私たちの死角を狙い、抜けてしまう。

そんなこんなを30分もやって、向こう岸では相変わらず大声で叫んでいるのがいるし、こっちでは草を暴食してるやつもいて、いいかげん疲れてきた時に、さっきの係りの女性がやってきて、「しょうがないわね、パン貸して」と言ってヤギに立ち向かってくれた。
彼女は、ヤギの名前を呼びながら(あるのか!?)、パンを道に投げて、ヤギの行く道を作っていった。例えて言うなら「ヘンゼルとグレーテル」のパンを落としていく方法。彼女はすごく慣れた手つきでヤギを操り、あっという間に向こう岸へと戻してしまった。
早業過ぎてあっけにとられた私たち。「今度からは気をつけてね」と言われ、その場は終わった。

これで、ものすごいエネルギーを使い力果ててしまい、声も出ない・・。
このハプニングのせいでヤギを憎く思うようになり、撮った多数の写真も消去してしまいたくもなったけど、このことは絶対ブログにのっけなきゃと思い、その写真だけは残しておきました。
その後の夕食では、いつもの「ヤギチーズ」が出ました。一瞬躊躇しましたが、やっぱり食は別よねということで、最後の晩餐を赤ワインとヤギチーズでしめることに。

猫で始まり、ヤギで終わった、フランス・ノルマンディの講習会。
なかなかワイルドな体験ができました・・。


コメント(2) 
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アネゴ

このエピソードは本当に面白く可笑しく大笑いでした。
山猿対牛ヤギは、どうもヤギが勝ったようですが、ヤギチーズと赤ワインで鬱憤晴らしをするとは、山猿もなかなか粘り強い!

ちなみに4日は楽しかったです。
by アネゴ (2007-04-06 17:59) 

shuri

いや~。ほんと。みんなとの再会は、とても楽しかったですね。うほうほでした。髪型の話から、精神年齢の話まで・・。(笑)

私もヤギがあそこまで頭がいいとは思っていませんでした。結構ぼーっとしているように見えて、あの冷たそうな目で私たちの動きをしっかり読んでいたんですから。猫や犬なら、もうお手の物ですが、さすがにヤギとなると、私の得意分野超えてますからねえ・・。
by shuri (2007-04-07 08:14) 

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