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結局体重2キロ増のノルマンディー講習会 [travel]

今年は鴨と仲良しIフランス・ノルマンディでの10日間の講習会、その後にパリ、そしてあの世界遺産の島モンサンミッシェルと、この二週間は本当に夢のような毎日でした。もちろん旅行というのもは疲れるものだけど、今回の旅は自分なりのペースというものもだいぶわかってきて、中々満足度の高い二週間でした。

始めのノルマンディの講習会。今年は二回目だったので、「あなた要領わかってるでしょ」ということで、今年初めて来た日本人の方々への練習室の説明やら、ドイツ語が話せる生徒へのレッスンの通訳(日本語→ドイツ語の通訳は初めてだったので、結構大変だった!)等、始めから事務的なことが多く、慌しかった面もありましたが、何とも刺激的な10日間でした。
今年は、主催者のディーナ・ヨッフェ先生を始め、ポーランドからオルガ・ルジーナ先生、そして日本からは桐朋の須田真美子先生が講師としていらしたわけですが、去年よりも数段に雰囲気もよく、天気もよく、生徒数は倍に増えたのに、なぜだか今年の方がストレスがなかったということに本当に救われました。
真ん中二人がスペース取りすぎ特に今回初めて受けたルジーナ先生のレッスンがとても素晴らしく、人柄も魅力的で、大ファンに。英語もそんなに話せない彼女ですが必死でこちらに語りかけてくれて、シューマン=リストの「献呈」という3分の曲を、一時間もかけて集中的にレッスンしていただきました。彼女にとっても思い入れのある曲だそうで・・。(←右から二番目がルジーナ先生)
この曲に関しては、今回も色々と出来事があったんですが、練習場でこの曲を練習していた時に、ツアーで来ていたドイツ人の旅行者の90歳位のヨレヨレのおばあちゃんが近寄ってきて一緒にこの歌を演奏したりだとか、多くのドイツ人はこの曲を我が心の曲のように思っているだとか、フランスにいるのにドイツ人との接点によって、この曲のことを更に深く、近く、本当にたくさんのことを知ることができました。この曲のおかげです。

今回は、『フランスとドイツ』という隣同士の国なのに、本当にまったく違う、ということを心から感じました。献呈と一緒にドビュッシーもコンサートで弾いてきましたが、これまた面白いことになって、色々な感想を伺えました。・・うーん。その時は色々と(自分の中で)波乱だったけれど、結局は、私はドイツが大好きだ、ということを、思えたのは大きかったかな。かなり掻い摘んでいるので、訳わからんと思いますが、大陸の面白さを感じ、そういった大きな地で発祥した音楽をこれからも続けていく、ということに落ち込み、それでもとっても興奮した、そんな複雑な10日間でした。うん、こういう勉強ができたことに、本当に大感謝。

そして、室内楽狂の私ですが、そこもちゃんと抜かりなくやってきましたぞ!
今回は、プーランクのヴァイオリンソナタと、ベートーベンの7番のソナタで、2人のヴァイオリンの先生に聴いていただきました。プーランクは、とっっってもカッコいい!!今回初めて弾きましたが、ああー全楽章弾きたい!!しかし、違う楽器の先生のレッスンは、本当に面白いですね。日本からいらしていた、今年二回目の洗足大学・水野先生のレッスンの通訳で、ヴァイオリンのソロのレッスンにも立ち会いましたが、「ふーむ、なーるほど」と自分自身で納得してしまって通訳するのを忘れてしまうほど興味深かったです。

マダムも踊るわよ~んそして、極め付けが最終日の夕食後!!

ルジーナ先生が、「折角だから、最終日は連弾でもして楽しみましょう!」ということで、始まった連弾初見大会ですが、最終的には写真の通りダンスパーティーに・・。ポロネーズ、ワルツ、マズルカ、タンゴ、サルサ等など、汗まみれになって踊りました。かなり酔っ払っていたので、テンションMAX!
ここでさすが!と思ったのが、ポーランドから来ていたルジーナ先生の生徒4,5人の子達は、ちゃんと踊れるんですねえ。よくよく聞いてみたら、学校で舞踏は習うのだそう。ツンツン髪の男の子もちゃんと女の子のエスコートの仕方を知っているし、女の子もまー素敵に踊っていました。私のかなり適当な踊りなんて、屁みたいなもんだなと心底感じたな・・

見よ、この凄まじいスピードをその生徒の両親もポーランドから来ていたのですが、彼らはなんとダンスのプロ。ご夫婦でコンクールにも参加されているそうです。彼らが始め踊って相手を変えていくのですが、私も誘われて踊ったけれど、何だか振り回されて終わり、目を回して座り込むという情けない失態に・・。

そして、最後は全員でそろって踊る踊る!!
ピアノやヴァイオリンの生演奏でも踊りましたが、CDでノリノリのを踊ったりで、結局終わったのが0時過ぎ。ビリーよりも汗をかいた気がします。

いやはや、なんとも楽しい最終日でした。

大集合ダンス最後にみんなと離れ離れに帰らなければいけないときは、何だか本当にさびしくて、涙が出そうでした。たった10日間だったけど、たくさん話して、色々な音楽に触れ、最後はみんなでギャーと踊り、この日がいつまでも続いてほしいーと心から願ったものでした。アットホームな講習会だからこそなんでしょうね。
来年もダンスやるなら行きたいなー。(笑
コメント(6) 
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コメント 6

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鳥男

講習会、楽しそうでいいなぁ~。
アットホームな雰囲気、これは音楽をするにもいい環境ですなぁ。
このダンスのプロさん達の写真は、ものすごい躍動感を感じます。
かっこいいよね、社交ダンス。

私も一緒に踊りたい・・というか、シェフの一流料理食べたい!

by 鳥男 (2008-08-03 04:03) 

shuri

アットホーム過ぎて、生徒が事務をしてるっていうのには、何だかうけちゃったけどね。(笑
でも、踊りって大事だわ~って思ったわ。
確か桐朋でも古典舞踏あったけど、まったく覚えとらんし・・。
先生の衣装は、すっごく覚えてるけど。

ちゃんと舞踏を知って、踊り分けたい感じだわ。
今度一緒に踊ろうぜい。

by shuri (2008-08-04 08:59) 

アネゴ猿

山猿へ
素晴らしい!
このBerichtは実にすばらしい!!
実際に現場で体験し、
心身ともに興奮し、
涙腺から足の裏まで感動した者しか
このように生き生きした文章は書けないでしょう。
そういう文章が私は大好きです!
by アネゴ猿 (2008-08-08 06:29) 

shuri

わーい!アネゴにそう言っていただけるなんて。。とっても嬉しいです。

ドイツ5年目。フランス3回目にしてやっと何となくわかってきた隣国と我が国について。
恐らく、私が今回「献呈」とドビュッシーを弾いていなければ、、、私がフランスでドイツ人のヨレヨレのおばあちゃんに出会っていなければ、、、あの三人の教授陣でなければ、、、あの受講生でなければ、、きっとここまで感じ得なかったかもしれません。
とっても大きいことなんだけれど、本当に些細なことですものね。
今回は、本当に本当に運が良かったということに尽きると思います。

現在ちょうど大殺界の真ん中ですし、これでもしや上昇あるのみ??

・・なんてルンルンでしたが、今ではロイコでまた下降中。(笑


by shuri (2008-08-09 08:32) 

JohnClark

>よくよく聞いてみたら、学校で舞踏は習うのだそう。ツンツン髪の男の子もちゃんと女の子のエスコートの仕方を知っているし、女の子もまー素敵に踊っていました。

ふむふむ、舞踏が、庶民の生活の一部としてあるんですね。「踊り手」のための音楽だから、「踊り」を経験しないと、分からないんだね。
by JohnClark (2008-08-14 20:37) 

shuri

私も、高校のときに一応「古典舞踏」やらは必修だったのですが、まったく覚えてませんねえ・・。
最近、バルトークをヴァイオリニスト徹子君と弾いているんですが、これまた本当に苦手なリズムで、拍子も変わるし、複雑な和音だしで・・。かなり頭がいたいのですが、彼ら東欧の人間には、これが普通のリズムだそうで、私が出来ないあまりに、ブルガリアの変拍子の踊りの音楽を聞かせてくれたり、動画を送ってくれたりしています。

それで何となくわかってきた最近ですが、こちらの人はもしかしたら、ものすごい細かいリズムが、身体の中にもう染み込んでいるのではないかと思わずにはいられません。もちろん踊りという要素もあるのでしょうけど、言葉のリズムというのもあるのかもしれませんね。
それは中々日本語では感じられないものなのかなと。何となく日本人の演奏が(皆さんではありませんが)やぼったく聞こえるのは、そういうことも関係してくるんだろうなあと。

でも、徹子くんは逆に普通の拍子が苦手なんですけどね。。理解できまへん。
by shuri (2008-08-17 08:38) 

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